司法試験H23公法系科目第15問【比例代表制度】
みなさん、こんにちは!
今日は、司法試験公法系科目H23第15問を解説していきます。
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〔第15問〕(配点:3) 比例代表制度の下における国会議員の政党間の移動に関する次のアからウまでの各記述について,bの見解が a の見解の根拠となっている場合には1を,そうでない場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[№29]から[№31])
ア.
a.比例代表制によって選出された国会議員が当該政党の所属でなくなった場合,当該議員は議席を喪失する。
b.実際には有権者は選挙において政党を重視しており,全国民の代表であることも公的役割を担う政党への所属を前提としている。[№29]
イ.
a.比例代表制によって選出された国会議員が当該政党の所属でなくなった場合でも,当該議員は議席を喪失しない。
b.比例代表制はあくまでも議員の選出方法に過ぎず,一旦選出されれば個々の議員は全国民の代表である。[№30]
ウ.
a.比例代表制によって選出された国会議員が自発的に当該政党の所属でなくなった場合に限り,当該議員は議席を喪失する。
b.比例代表選出の国会議員であっても,政党から自由に意思を形成できる全国民の代表である。[№31]
出典
アについて
選出されるだけでなく政党に所属する必要があるのだから(bの見解)、政党の所属でなくなれば役割を果たせず議席を喪失する(a の見解)を導くことができる。 そのため、解答は1となります。
イについて
一旦選出されれば代表となるということ(bの見解)は、政党の所属でなくなっても国民の代表である限りは議席を喪失しない(a の見解)ということになる。 そのため、解答は1となります。
ウイついて
政党から自由に意思決定を行えるのであれば、自発的に政党の所属でなくなる(自由に意思決定する)としても全国民の代表であることに変わりはないという見解を導ける。 そのため、a は誤りだと分かるので解答は2となります。
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