司法試験H24公法系科目第13問―【選挙制度に関して】

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験H24の第13問を解説していきます。 

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〔第13問〕(配点:3)
選挙制度に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[№21]から[№23])

ア.小選挙区制の下では,二大政党化への傾向が生じ,そのいずれかの政党が議会の過半数を占め,政権が安定する可能性が高くなる。他方で,議席に反映されない死票が多くなり,国民の間に存在する少数者の意思が議会に反映されにくくなる。[№21]

イ.比例代表制の下では,死票が比較的少なく,有権者の様々な意思が議会に反映されやすくなる。他方で,一つの政党が議会の過半数を占めることが相対的に困難となり,小党分立を招き,政権が不安定になるおそれがある。[№22]

ウ.いわゆる中選挙区制の下では,一つの政党が議会の過半数を占め,政権が安定する可能性が高くなる。他方で,同一政党から複数の候補者が同一選挙区に立候補する結果,小選挙区制と比べて死票が生ずる確率が高くなる。[№23]

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000098332.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000098848.pdf』 

アについて

小選挙区制は一つの選挙区で一人のみが当選する選挙制度であり、他の当選しなかった候補者の票はすべて死票になってしまって、意見が反映されにくくなります。そのため、解答は1となります。

イについて

比例代表制では各政党の得票率で議席が配分されることになりますが、それによって少数政党が分立して政権の運営がしにくくなります。そのため、解答は1となります。

ウについて

中選挙区制では小選挙区制の一人とは違って、選挙区から複数人が当選するような大選挙区制に似たものとなっています。そのため、死票は捉え方によりますが、小選挙区制と比べて少なくなると言えるため、解答は2となります。

 

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