司法試験H26公法系科目第14問―憲法43条1項の規定について

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験H26大問14を解説していきます。

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〔第14問〕(配点:2)
憲法第43条第1項の「全国民の代表」に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
(解答欄は,[№28])
ア.憲法第43条第1項は,国会が民意を反映すべき機関であると同時に,国民代表機関であることも意味する。
イ.各選挙区において選出された議員は,「全国民の代表」となるので,選挙区民から法的に責任を問われることはない。
ウ.議員が実質的には政党の媒介によってのみ国民代表者となり得るとする見解に立つと,党議拘束の慣行は,議員が「全国民の代表」であることと矛盾抵触する。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000123124.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000123390.pdf

アについて

両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。

出典『日本国憲法第43条 - Wikipedia

43条で述べられているように衆議院・参議院は全国民の代表であり、そして国会は衆議院・参議院によって構成されています。

ここから国会は民意を反映すべき機関・国民を代表する者たちによって構成された国民の代表機関であるということができます。

よって、解答は〇となります。

イについて

議院の責任について

両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

出典『e-Gov法令検索

憲法51条ではこのように述べられていて、議院は院外で責任を問われることはありません。そのため、解答は〇となります。

ウについて

党議拘束に従うことで国民の代表として議員が活動できると考えれば、党議拘束という政党の媒介で国民の代表となっていると考えることができます。よって、解答は✖となります。

以上、ア=イ=〇、ウ=×となるので解答は2となります。

 

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