司法試験H25公法系科目第2問―〔人権保障規定の私人間効力〕

みなさん、こんにちは!

今日は司法試験公法系科目H25の第2問を解説していきます。

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〔第2問〕(配点:2)
人権保障規定の私人間効力に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№4])
ア.間接効力説は,私人による人権侵害の危険性が増大していることに対応しようとするものであるが,国家権力がなお人権にとっての最大の脅威であることを無視している。
イ.間接効力説は,私法の一般条項に人権価値を充塡しようとするものであるから,充塡の程度により結論が大きく異なり得る。
ウ.直接効力説は,私人間に憲法規範を直接適用するものであるが,国家が私人の自由な活動領域に過度に介入する糸口を与えかねない。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000111054.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000111535.pdf

私人間効力に関して述べた判例はこちらになります。

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アについて

イについて

間接適用説では、民法や商法を始めとした私法の一般条項を間接的に適用することになりますが、その適用の程度によっては結果が大きく異なる可能性が出ると考えられます。

そのため、解答は◯となります。

ウについて

私人間に直接憲法が適用されることになると、私たちは「これは人権侵害だ!憲法違反だ!」と主張しやすくなります。

そのため、かえって国家が介入する糸口を与えないことにつながると考えられるため、解答は✖となります。

 

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