司法試験H25公法系科目第17問―〔内閣〕
みなさん、こんにちは!
今日は司法試験公法系科目H25の第17問を解説していきます。
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〔第17問〕(配点:2)
内閣に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○を,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№33])
ア.日本国憲法は,国会による内閣総理大臣の指名,内閣の国会に対する連帯責任のほか,衆議院の内閣不信任決議権や衆議院の解散などを定めていることから,議院内閣制を採用していると解される。
イ.国務大臣については,内閣総理大臣が必ず国会議員の中から指名されなければならないのとは異なり,国会議員以外の者を任命することもできるが,その過半数は衆議院議員の中から選ばなければならない。
ウ.衆議院が内閣不信任を決議した場合でも,内閣がこれに対抗して衆議院の解散に踏み切り,その後の総選挙で内閣を支持する与党が過半数の議席を獲得した場合には,内閣は総辞職するか否か自ら決することができる。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×出典
アについて
内閣総理大臣は国会議員の中から指名され、内閣の行政権の行使は国会に対して連帯して責任を負うものであり、また衆議院で不信任決議が採択されたときには衆議院解散から内閣総辞職を選択しなければなりません。
こうしたことを定める憲法は議院内閣制を採用していると理解できます。そのため、解答は◯となります。
イについて
国務大臣の過半数は国会議員から選ばれないといけないのであり、衆議院からという制約はありません。そのため、解答は✖となります。
ウについて
衆議院が解散された後は、総選挙が開かれて国会(特別会)が招集されて内閣が総辞職し、内閣総理大臣の指名が行われることになります。
そのため、解答は✖となります。
以上、ア=◯・イ=ウ=✖であるため解答は4となります。
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