司法試験H26公法系科目第5問―信教の自由について

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験H26大問5を解説していきます。

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〔第5問〕(配点:2)
信教の自由に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№9])
ア.生徒が自らの信仰に基づき,その通学する公立校で義務付けられている授業の履修を拒んだため不利益処分を受けることになっても,公教育が特例なしに実施されるべきであることに鑑み,その不利益の内容や程度に関わりなく,これを受忍しなければならない。
イ.僧侶がその業務として遂行した行為の結果,刑法上の犯罪構成要件に該当することになった場合,その行為の目的や内容に宗教上の意義が認められるときは,たとえそれが著しく社会的妥当性を欠くものであっても,正当な業務行為として処罰の対象とはならない。
ウ.宗教法人が法令に違反して著しく反社会的な行為を組織的に行ったため,裁判所から宗教法人法所定の解散命令を受け,法人格を失った宗教団体やその信者が宗教上の行為を継続する上で支障が生じても,その支障は間接的で事実上のものにとどまるので,やむを得ない。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000123124.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000123390.pdf

アについて

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剣道実技拒否事件では代替措置を考慮せずに処分を下した学校側の裁量権の逸脱と判断され、生徒側の信教の自由が尊重された形となりました。

そのため、解答は✖となります。

イについて

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加持祈祷事件では加持祈祷による少女を死亡させた行為は、著しく反社会的で信教の自由の保障を逸脱したものと判断されました。

よって、解答は✖となります。

ウについて

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解散命令による団体の活動に影響が生じてしまうものの、その支障は解散命令に伴う間接的で事実上のものであるとしました。

よって、解答は〇となります。

以上、ア=イ=×・ウ=〇なので解答は7となります。

 

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