司法試験H26公法系科目第2問―人権の享有主体について

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験H26大問2を解説していきます。

www.eityan-houritu.site

スポンサードリンク

 

〔第2問〕(配点:2)
人権の享有主体に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№4])
ア.外国人の場合には,我が国との関係が日本国民とは異なるので,日本国民に比べて裁判を受ける権利の保障の程度に差を設けることも許される。
イ.法人は,現代社会におけるその役割の重要性からすると,全ての人権について,自然人と同程度の保障を受ける。
ウ.未成年者は,精神的・肉体的に未成熟なことから,成人とは異なった特別の保護を必要とする場合があり,このような趣旨から,憲法は児童の酷使を禁止している。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000123124.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000123390.pdf

アについて

何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

出典『日本国憲法第32条 - Wikipedia

憲法32条の「何人も」には外国人も含まれると解されています。そのため、解答は✖となります。

イについて

www.eityan-houritu.site

八幡製鉄所政治献金事件では法人にも「政治活動の自由」が認められましたが、「憲法の人権規定は性質上可能な限り内国法人にも適用される」としているのみで、例えば社会権などは法人に認められていません。

そのため、解答は✖となります。

ウについて

児童は、これを酷使してはならない。

出典『日本国憲法第27条 - Wikipedia

これは、過去において少年たちが劣悪な労働環境で働かされていたことを踏まえた条文で、精神的に未熟であるために逃げ出したりできない子供たちのために作られた条文だと考えられます。

よって、解答は〇となります。

以上、ア=イ=×・ウ=〇で解答は7となります。

www.eityan-houritu.site

スポンサードリンク