司法試験過去問解説平成27年憲法短答式試験 第11問【近代立憲主義】

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第11問

〔第11問〕(配点:3)
近代立憲主義に関する次のアからウの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[№21]から[№23])

ア.近代立憲主義とは,成文憲法に基づいて国家運営を行おうとする思想ないし実践を意味する。それは,イギリスにおける1215年のマグナカルタによって確立された。[№21]
イ.1789年のフランス人権宣言は近代立憲主義の内容を簡潔に示している。それによれば,「憲法」というためには,「権力の分立」が定められていれば足りる。[№22]
ウ.19世紀の「自由国家」と形容される時代には自由の保障が強調されていた。しかし,その自由の保障のために,違憲立法審査権を裁判所に認める国は例外的であった。[№23]

問題の出典はこちらになります。

解答の出典はこちらになります。

アについて

近代立憲主義は17世紀においての君主の有する権利を制限して、個人の権利や自由を確立する動きの中で生まれたものとされています。

そのため、解答は2となります。

イについて

フランス人権宣言日本語訳にもあるように、第16条では「三権分立が確立していないなら、憲法を有しない」としているにとどまります。

「憲法を有しない」としているだけで、「憲法というためには三権分立があれば足りる」ということではありません。

よって、解答は2となります。

ウについて

19世紀のヨーロッパ諸国のにおいて、違憲立法審査権を裁判所に定める国は少なかったです。それは、判断が議会や国王に任されていたからです。

そのため、解答は1となります。

 

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