司法試験民法短答式試験過去問H30第9問―【用益物権】

みなさん、こんにちは!

今日は、民法過去問H30の第9問を解説していきます。

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〔第9問〕(配点:2)
用益物権に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№9])
ア.無償の地上権を設定することはできない。
イ.地上権は,存続期間を定めないで,設定することができる。
ウ.無償の永小作権を設定することはできない。
エ.無償の地役権を設定することはできない。
オ.地役権は,存続期間を定めないで,設定することができる。
1.ア エ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.ウ オ

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/001258877.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/001259697.pdf

アについて

用益物権とは地上権・永小作権・地役権に分かれますが、こちらにあるようにそれぞれ性質が異なります。 

今回の有償・無償に限れば、地上権と地役権は無償も可・永小作権は有償に蚊切れられています。

そのため解答は✖となります。

イについて

地上権は存続期間の定めがなければ20年~50年となりますが、存続期間の定めがある場合には永久とすることも可能です。

そのため、解答は〇となります。

ウについて

上記に挙げたように、用益物権の中でも永小作権のみは無償で設定することができません。

そのため解答は〇となります。

エについて

こちらも上記に挙げているように、地役権は地上権と同様に無償で設定することが可能なので、解答は✖となります。

オについて

地役権は存続期間の定めがある場合には、地上権と同様に永久に定めることも可能とされています。

よって、解答は〇となります。

以上より、ア=エ=×・イ=エ=オ=〇なので解答は1となります。

 

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