司法試験民法短答式試験過去問H30第32問―【相続人】
みなさん、こんにちは!
今日は、民法過去問H30の第32問を解説していきます。
スポンサードリンク
〔第32問〕(配点:2)
相続人に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№32])
ア.Aが死亡した場合,Aの兄Bの子CがAの代襲相続人となることはない。
イ.Aが死亡した場合,Aの祖父BがAの相続人となることはない。
ウ.Aの子Bが相続人の欠格事由に該当し,その相続権を失った場合において,その後,Aの死亡前にBがCを養子とする養子縁組をしたときは,CはAの代襲相続人となる。
エ.Aが妻Bの懐胎中に死亡した場合において,その後,出生した子CはAの相続人とならない。
オ.Aが死亡した場合において,Aの子Bが相続の放棄をしたときは,Bの子CはAの代襲相続人となることはない。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ オ 4.ウ エ 5.ウ オ出典
アについて
本来の相続人が被相続人の死亡以前に相続権を失っていた場合に、相続人の子が代襲して相続人となることができます(民法887条2項、889条2項)。
そのため、解答は✖となります。
イについて
民法877条の規定で相続人となるべき者がいない場合には
- 被相続人の直系尊属
- 被相続人の兄弟姉妹
この順位に従って相続人となります(民法879条)。
そのため、解答は✖となります。
ウについて
養子縁組前に生まれていた連れ子の場合は代襲相続を行うことができませんが、縁組後に生まれた子の場合は代襲相続を行うことができます。
よって、解答は〇となります
エについて
オについて
子が代襲相続人となることができるのは、被相続人(子の親)が相続の開始以前に死亡した場合、または相続権を失った場合に限られます。
よって、解答は〇となります。
スポンサードリンク