司法試験H20公法系科目第6問【オウム真理教に対する解散命令】

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験H20公法系科目第6問を解説していきます。 

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〔第6問〕(配点:2) 宗教法人法に基づくオウム真理教に対する裁判所の解散命令は,憲法第20条第1項に違反しないとした最高裁判所の決定(最高裁判所平成8年1月30日第一小法廷決定,民集50巻1号199頁)に関する次のアからエまでの各記述について,正しいもの二つの組合せを,後記1から6までの中から選びなさい 。(解答欄は,[№12])

ア. この決定は,解散命令の制度は専ら宗教法人の世俗的側面を対象とし,かつ,専ら世俗的目的によるものであって,宗教団体や信者の精神的・宗教的側面に容かいする意図によるものではないとした。

イ. この決定は,解散命令の制度は信者の宗教上の行為を禁止したり制限したりする法的効果を一切伴わないのであるから,信者の宗教上の行為に何らの支障も生じさせるものではないとした。

ウ. この決定は,当該宗教法人に対する解散命令は,宗教法人法第81条の規定に基づき,裁判所の司法審査によって発せられたものであるから,その手続の適正も担保されているとした。

エ. この決定は,宗教上の行為の自由は,内心における信仰の自由が最大限尊重されるべきものであるのとは異なって,公共の福祉の観点からする合理的な制約に服するべきものであるとした。

1. アとイ 2. アとウ 3. アとエ

4. イとウ 5. イとエ 6. ウとエ

出典

問題『司法試験H20公法系科目問題

解答『司法試験H20公法系科目解答

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アについて

アの通りに述べられているので解答は◯となります。

イについて

解散命令による何らかの支障は生じるとしているため解答は✖となります。

ウについて

「本件解散命令は、法八一条の規定に基づき、裁判所の司法審査によって発せられたものであるから、その手続の適正も担保されている」としているため、解答は◯となります。

エについて

「宗教上の行為の自由は、もとより最大限に尊重すべきものであるが、絶対無制限のものではなく」とされているため、解答は✖となります。

以上、ア=ウ=◯・イ=エ=✖なので解答は2となります。  

 

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