司法試験H25公法系科目第13問―〔主権〕

みなさん、こんにちは!

今日は司法試験公法系科目H25の第13問を解説していきます。

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〔第13問〕(配点:2)
主権に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8の中から選びなさい。(解答欄は,[№25])
ア.憲法前文第3段で「自国の主権を維持し」という場合の主権は,対外的な独立性に重点を置いた意味で使われている。
イ.憲法第1条で「主権の存する日本国民の総意」という場合の主権は,国の政治のあり方を最終的に決定する権力又は権威を意味する。
ウ.憲法第96条第1項の規定する憲法改正手続における国民投票は,国民主権の権力的な契機の表れといえる。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000111054.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000111535.pdf

アについて

「自国の主権」の主権が意味するところは「対外的な独立性」であると解されています。これを国家権力と解釈すると「自国の国家権力」となってしまって意味が通じません。

そのため、解答は◯となります。

イについて

「主権の存する日本国民の総意」とは「主権がある日本国民の総意」とすることができ、「天皇が象徴の地位にあるかどうか」を決定できる権力や権威になると憲法第1条から解釈できます。

そのため、解答は◯となります。

ウについて

国民投票では、国民が最終的な決定者となっていることが分かるので、これは国民主権の表れであると解することができます。そのため、解答は◯となります。

以上、ア=イ=ウ=◯で解答は1となります。

 

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