司法試験H25公法系科目第12問―〔憲法前文〕

みなさん、こんにちは!

今日は司法試験公法系科目H25の第12問を解説していきます。

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〔第12問〕(配点:3)
憲法前文に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[№22]から[№24])
ア.前文は,日本国憲法という法典名の後に置かれているばかりでなく,その内容が憲法制定の目的や憲法の基本原理を含んでいることから,その法的規範性が是認される。[№22]
イ.前文は,法律の場合と同じ手続で改正することができるが,前文に抵触する下位規範は,憲法第98条第1項からして,理論上排除されることになる。[№23]
ウ.前文第2段は,「平和のうちに生存する権利」を謳っており,最高裁判所はその裁判規範性を認めている。[№24]

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000111054.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000111535.pdf

アについて

憲法前文では「われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」と述べられていて、ここで憲法改正の限界を示していると考えられます。そのため、解答は1となります。

イについて

前文が憲法の改正に制約を課している一方で、前文は憲法の一部であると捉えられていて、簡単に改正することは許されていません。そのため、解答は2となります。

ウについて

前文で述べられている「平和的生存権」は最高裁では認められていません。そのため、解答は2となります。

 

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