司法試験H25公法系科目第8問―〔居住・移転の自由〕

みなさん、こんにちは!

今日は司法試験公法系科目H25の第8問を解説していきます。

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〔第8問〕(配点:2)
居住・移転の自由の複合的性格に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№16])
ア.居住・移転の自由は,歴史的には,職業選択の自由の当然の前提として自由に住所を定め,他の場所に移動することを認めたところに由来するものである。
イ.居住・移転の自由は,非人道的な自由の拘束状態からの解放を企図する人身の自由の要素を併せ持つものではない。
ウ.居住・移転の自由の保障は,広く知的な接触の機会を得るためにも不可欠であるので,精神的自由の要素も併せ持っている。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×

出典

問題『http://www.moj.go.jp/content/000111054.pdf

解答『http://www.moj.go.jp/content/000111535.pdf

アについて

店を開こう(=職業選択の自由)としても、居住移転の自由が保障されていなければ、移動することもできずそうなれば営業することもできません。ここから、居住・移転の自由が職業選択の自由の前提となっていると考えられます。

そのため、解答は◯となります。

イについて

居住・移転の自由は「ある場所からある場所へと移動する自由」ととらえることができ、これは人身の自由としての性格を併せ持つものと言えます。

そのため、解答は✖となります。

ウについて

居住・移転の自由が保障されることでいろいろな人と関わりを持つことが可能となり、それは人格を発展させることにもつながります。

逆に、居住・移転の自由が保障されていなければ、人間関係の悪いところに居続けて精神的苦痛を被って精神的自由が侵害されることも考えられます。

以上より、解答は◯となります。

ア=ウ=◯・イ=✖なので解答は3となります。

 

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