司法試験過去問解説平成27年憲法短答式試験 第5問【通信の秘密】
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第5問
〔第5問〕(配点:2)
通信の秘密に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№9])
ア.通信の秘密の保障の目的は,私生活の自由を保護することにあるだけでなく,公権力による通信内容の探索の可能性を断つことにより自由な表現伝達手段を確保することにもある。
イ.通信の秘密は,特定の他者との通信の秘密を保障するものであり,はがき,手紙のほか,電話,電信もその保障の対象に含まれるが,インターネット上の通信はこれに含まれない。
ウ.通信の秘密の保障は,通信の内容のみならず,通信の当事者の氏名,住所,通信の日時,通信の個数など通信に関する全ての事項に及ぶ。
1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○ イ○ ウ× 3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ× 5.ア× イ○ ウ○ 6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○ 8.ア× イ× ウ×問題の出典はこちらになります。
解答の出典はこちらになります。
総務省のホームページを参考に通信の秘密を考えていきます。
アについて
当然ながら、公権力による通信内容の把握が行われたら、私たちは公権力に監視されていると感じてしまい、自由に通信できなくなる可能性があります。
しかし、通信の秘密があることで自由な表現伝達手段を確保することができます。よって、解答は〇となります。
イについて
上記ホームページでは、インターネットを利用して行われる通信でも「インターネット接続事業者のサービスを利用して行われるような場合には、電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密に該当」するとされます。
よって、解答は✖となります。
ウについて
通信の秘密には、通信内容・通信当事者の氏名・通信日時・発信場所等通信の構成要素・通信の存在の事実の有無も含むとされています。
よって、解答は〇となります。
以上、ア=ウ=〇・イ=×ですので解答は3となります。
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