司法試験H22公法系科目第12問【権力分立】

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験公法系科目H22第12問を解説していきます。

司法試験H22公法系科目第11問

〔第12問〕(配点:3) 近代憲法における統治機構の基本原理の一つである権力分立は,現代国家においてその形態が大きく変容している。その現代的変容に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからウの順に[№22]から[№24]) ア.20世紀の積極国家・社会国家の要請に伴って行政活動の役割が飛躍的に増大し,行政府が国の基本政策の形成決定に事実上中心的役割を営むようになっている。そのような状況のもとでは,立法府が行政府をどこまでコントロールできるかが問題となる。[№22] イ.議会の多数党が政府を形成する議院内閣制の下では,とりわけ,伝統的な議会と政府の対抗関係は機能不全に陥りがちである。政治部門における権力分立は,むしろ,政府・与党と野党の対抗関係へと機能的に変化する。[№23] ウ.とりわけ第二次世界大戦後,議会が制定する法律自体の合憲性を通常裁判所あるいは憲法裁判所が審査する制度を採用する国が増えている。日本の場合は,最高裁判所だけに違憲審査権が付与されているが,立法府と行政府のすべての行為の合憲性を審査しているわけではない。[№24] 出典 問題『司法試験H22公法系科目』 解答『司法試験H22公法系科目

アについて

立法・司法の部分を除いたものが行政となり、それだけに役割は大きくなり国民生活への関係も大きい。

そのため、次第に重要な役割を担うようになってきているが、行政が大きくなりすぎて限度を超えすぎないようにするためには、立法府によるコントロールが必要となるので、解答は1となります。

イについて

現代がイの一例であると言えるので、解答は1となります。

ウについて

違憲審査権は下級裁判所にもあるので解答は2となります。

 

司法試験H22公法系科目第13問