司法試験H22公法系科目第10問【生存権】

みなさん、こんにちは!

今日は、司法試験公法系科目H22第10問を解説していきます。

司法試験H22公法系科目第9問

〔第10問〕(配点:2) 憲法第25条が保障する生存権の裁判規範性に関するプログラム規定説によれば,憲法第25条は政治的・道義的義務を国に課したものにとどまり,個々の国民に対して具体的権利を保障したものではない。次のアからエまでの各記述のうち,プログラム規定説への批判となるもの二つの組合せを後記1から6までの中から選びなさい。(解答欄は,[№20]) ア.憲法第25条第1項は,「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定しており,単なる目標を定めたものではない。 イ.憲法が保障する権利は,自由権的基本権と生存権的基本権とに大別され,両者は権利としての内容,その保障方法,そして法的性格が異なる。 ウ.「健康で文化的な最低限度の生活」の保障を具体的に実現するためには必ず予算を伴うが,予算の配分は国の財政政策の問題である。 エ.「健康で文化的な最低限度の生活」の具体的内容を一般的に決定することはできないが,特定の国における特定の時点においては一応客観的に決定することは可能である。 1.ア イ 2.ア ウ 3.ア エ 4.イ ウ 5.イ エ 6.ウ エ 出典 問題『司法試験H22公法系科目』 解答『司法試験H22公法系科目

アについて

「個々の国民に具体的権利を付与したものではない」に対する批判となっているため、解答は◯となります。

イについて

権利を保障していないのだから批判になっていないと考えられる。そのため、解答は✖となります。

ウについて

予算に関して述べられておらず批判となっていないため解答は✖となります。

エについて

本国と国民との関係では具体的に決定できないが、例えば日本の2018年時点における具体的内容を決定することはできるという批判は適切であると考えられる。

そのため、解答は◯となります。

以上、ア=エ=◯・イ=ウ=✖なので解答は3となります。

 

司法試験H22公法系科目第11問