民法~代理権・自己契約・双方代理

みなさん、こんにちは!

今日は、代理制度・復代理・無権代理を解説します。

参考は、双方代理・自己契約代理権になります。

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代理制度

代理制度はその名の通り、本人に代わってその行為を行うことを代理といいます。本人に代わって契約を行う、ということです。

代理権の成立要件

①代理人に代理権が与えられていること

②顕名がされたこと

③有効な法律行為であること

顕名というのは、代理人が「本人のためにしますよー」という意思表示をすることです。この3つが揃わないと代理権は成立しないので注意しましょう。

顕名がない場合

100条

代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなす。

ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、前条第1項の規定を準用する。

顕名がない場合、相手方が代理人がその本人のために行っていることを知らず(善意・無過失)に契約をしたときは相手方とその代理人の間に契約の効果が生じる。

相手方が代理人が本人のために行っていることを知り、又は知ることができた場合(悪意・有過失)にはその契約の効果は本人と相手方に生じます。

 

代理の種類

①法定代理

法律や裁判所など、本人以外から代理権が与えられた場合

②任意代理

本人から代理権が与えられた場合

禁止される代理

自己契約

AとBが契約を結ぼうとしていて、BがAの代理人になる場合をいいます。

双方代理

AとCが契約を結ぼうとしてBがA・C双方の代理人となる場合です。

この2つの代理行為は禁止されていますが、債務の履行や本人がその代理行為についてあらかじめ許諾していた場合には、双方代理・自己契約が認められるとされます。

 

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代理権の消滅

本人・代理人の死亡、代理人の破産手続き開始の決定、代理人の後見開始の審判があった場合などに、代理権が消滅します。

 

代理行為の瑕疵

代理人が代理として行為をしているため、意思の不存在や相手方の詐欺・強迫、またある事情を知っていたか知らなかったことについて過失がある場合には、その効果は代理人に帰属する。

ただ、本人に従って代理人が行動していた場合に、本人は自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張できず、その場合は本人に効果が帰属します。

 

代理人の行為能力

代理人は、制限行為能力者でもよいとされています。これは、効果が帰属するのは本人だから、ということから導き出されます。

 

練習問題 〇か×

①Aの代理人として土地を購入する権限を与えられたBが、Aのためにすることを示さずにCとの間で甲土地の売買契約を締結した場合、BがAのために売買契約を締結することをCが知ることができたときは、AC間に売買契約の効力が生ずる。(司法試験 H27 【第3問】オ) 

②Aの代理人として土地を購入する権限を与えられたBが、Cから甲土地を売却する権限を与えられてCの代理人にもなり、A及びCを代理してAC間の甲土地の売買契約を締結した場合、Bが双方代理であることをA及びCの双方にあらかじめ通知したときは、AC間に売買契約の効力が生ずる。(司法試験 H27 【第3問 エ)

答え ①〇 ②×

①顕名がなくても、Cが悪意または有過失の場合には本人との間に効果が帰属します

②双方代理は自己契約と同様に禁止されています

 

代理については以下も参考にしてみてください。

www.eityan-houritu.site

www.eityan-houritu.site

 

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